つつ)” の例文
そのままつつと膝を掛ける、と驚いて背後うしろへ手をく、葛木のせたせなに、片袖当ててもすそを投げて
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
最後に、肩とかしらと一団になったと思うと——その隊長と思うのが、つつおもてを背けました時——いらつように、自棄やけのように、てんでんに、一斉いちどき白墨チョオクを投げました。雪が群って散るようです。
雪霊続記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
月影ににじの影の薄れ行くおもむきに、廊下をつつ引返ひきかえさる。
妖魔の辻占 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
つつと寄り進んで
春昼後刻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
(とつつと返す。)
夜叉ヶ池 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)