“とかう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
兎角50.0%
左右25.0%
杜衡25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
兎角とかう思案する程に、心の誠をあらはして、助の綱をわれに投げ掛けしはエリスなりき。
舞姫 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
夢かとばかり驚きながら、たすけ參らせて一間ひとませうじ、身ははるかに席を隔てて拜伏はいふくしぬ。思ひ懸けぬ對面に左右とかうの言葉もなく、さきだつものは涙なり。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
餘りの事に左右とかうの考も出でず、夢幻ゆめまぼろしの思ひして身を小机こづくゑに打ち伏せば、『可惜あたら武士ものゝふに世を捨てさせし』と怨むが如く、嘲けるが如き聲、何處いづこよりともなく我が耳にひゞきて
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
水晶花(卯の花)紫繍毬ししうきう(あぢさゐ)蘭草花開たり。細辛さいしん(加茂葵)杜衡とかう(ひきのひたひ草)多して上品なり。就中なかんづく夏枯草かこさう(うつぼ草、全く漢種のごとし)萱草くわんざう(わすれ草、深黄色甚多し)最多し。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)