“こゝかしこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
此處彼處62.5%
此処彼処25.0%
此所彼所12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たゞ左右さいう斷崕だんがい其間そのあひだ迂回うねながるゝ溪水たにがはばかりである。辿たどつておくおくへとのぼるにれて、此處彼處こゝかしこ舊遊きういうよどみ小蔭こかげにはボズさんの菅笠すげがさえるやうである。
都の友へ、B生より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
長江悠々として千鳥のこえも此処彼処こゝかしこにきこえ、遠浦の帰帆、漁村の夕照、四季おり/\の風情ふぜいおもしろく、定めし見飽かぬ眺めだったでござりましょう。
聞書抄:第二盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
三四郎が驚ろいたのは、どんな本を借りても、屹度誰か一度は眼を通して居ると云ふ事実を発見した時であつた。それは書中此所彼所こゝかしこに見える鉛筆の痕で慥かである。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)