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『玉の輿』
ふりがな文庫
『
玉の輿
(
たまのこし
)
』
時節外れの寒い風が吹いた。五人もの子供を抱へてゐながらビクともしない働きものゝおたまは、薄明りが差すと、誰れもまだ起きない前に寢床を離れて、手早く衣服を着替へて、藁草履を突掛けて、裏木戸から水汲みに出掛けた。風呂桶へ四五荷も汲んで、使ひ水を …
著者
正宗白鳥
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「女性 第十二巻第六号」プラトン社、1927(昭和2)年12月1日
文字種別
旧字旧仮名
読書目安時間
約8分(500文字/分)
朗読目安時間
約13分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
子
(
ご
)
彼處
(
あしこ
)
富家
(
ふけ
)
容色
(
きりやう
)
昨日
(
きのふ
)
氣壓
(
けお
)
水瓶
(
みづがめ
)
祕密
(
ないしよ
)
餘程
(
よつぽど
)
乳呑
(
ちの
)
生活
(
くらし
)
衣服
(
きもの
)
足掻
(
あが
)
身體
(
からだ
)
追抛
(
おつぽ
)