“もつと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
82.0%
15.7%
一層1.2%
一段0.6%
二十倍0.3%
0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もつとも生物の死滅は個体として、種属として、又全体より見て、如何にしても免れぬことで、生命の飛躍といひ、霊魂の不滅といふも
愛人と厭人 (新字旧仮名) / 宮原晃一郎(著)
またたかさのもつとたかくなるのはすぎで、秋田縣あきたけん長木澤ながきざは杉林すぎばやし甲州こうしゆう身延山みのぶさん千本杉せんぼんすぎなかには、たかさが三十五間さんじゆうごけんもあるのがられます。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
奧樣のお出來なされた處を見たり、ぴつたりと御出のとまつた處を見たり、まだ/\一層もつとかなしい夢を見て枕紙がびつしよりに成つた事もござんす
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
全く世事を超脱した高士のおもかげ、イヤ、それよりも一段もつと俗に離れた、俺は生れてから未だ世の中といふものが西にあるか東にあるか知らないのだ、と云つた様な顔だ。
葬列 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
さらばうはさもうそにはあらず、うそどころかきしよりは十倍じふばい二十倍もつとし、さても、其色そのいろ尋常なみえなば、つち根生ねおひのばらのはなさへ、絹帽しるくはつとはさまれたしとねがふならひを、美色びしよくにて何故なにゆゑならん
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
もつとも周三は近頃ちかごろおそろしい藝術的げいじゆつてき頬悶ほんもんおちいツて、何うかすると、折角せつかく築上つきあげて來た藝術上の信仰しんかう根底こんていからぐらつくのであツた、此のぐらつきは、藝術家にりて、もつとも恐るべき現象げんしやう
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)