“ひときわ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
一際98.7%
一層1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
家には老婢ろうひが一人遠く離れた勝手に寝ているばかりなので人気ひとけのない家の内は古寺の如く障子ふすまや壁畳からく湿気が一際ひときわ鋭く鼻をつ。
雨瀟瀟 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
するとじくに突当る水の音が一際ひときわあざやかに、船はさながら一つの大白魚たいはくぎょが一群の子供を背負うて浪の中に突入するように見えた。
村芝居 (新字新仮名) / 魯迅(著)
私のちいさい頃、この室へ来ぬ前に、弟と一緒に弾いた七弦琴の音がする。(一層ひときわ高く七弦琴鳴る。その音絶えると同時に、堅き鉄の扉はおのずと開けて一人の愛らしき少年現われる。手に七弦琴を持つ)
レモンの花の咲く丘へ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)