“ひとしほ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
一入69.2%
一層23.1%
一汐3.8%
一潮3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
凄まじい形相ですが、美しさは一入ひとしほで、鉛色に變つた喉から胸へ、紫の斑點はんてんのあるのは、平次が幾度も見てゐる、『岩見いはみ銀山鼠取り』の中毒です。
表通を歩いて絶えず感ずるこの不快と嫌悪の情とは一層ひとしほ私をして其の陰にかくれた路地の光景に興味を持たせる最大の理由になるのである。
路地 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
険のある眼を一汐ひとしほ険しくしてたしなめる様に言つた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
一月は二節である、一節は上り潮と下り潮との一回環を爲し、一潮ひとしほは恰も七日餘である。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)