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もつとも
ふりがな文庫
“
最
(
もつとも
)” の例文
宮廷及び貴族の家庭に仕へた女たちは、専ら万葉仮名の
最
(
もつとも
)
標音的なものを用ゐて、主君・公子女の言行を日録して居たであらう。
万葉集研究
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
この山ことに高しとにはあらざれども、
最
(
もつとも
)
はやく雪を戴くをもて名あり。
蓋
(
けだ
)
しその
絶巓
(
いただき
)
は
玄海洋
(
げんかいなだ
)
をあほり来る大陸の寒風の
衝
(
つ
)
くに当ればなり。
松浦あがた
(新字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
こゝに來しより
最
(
もつとも
)
快き時節なり。
爽
(
さはやか
)
なる風は山々よりおろし來ぬ。夕暮になれば、南の國ならでは無しといふ、たゞならぬ雲の色、目を驚かすやうなり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
鮏は今五畿内西国には出す所を
聞
(
きか
)
ず。東北の大河の海に
通
(
つう
)
ずるには鮏あり、松前
蝦夷
(
えぞ
)
地
最
(
もつとも
)
多し。塩引として諸国へ
通商
(
あきなふ
)
は此地に限る。次には我が越後に多し。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
此
(
こ
)
の
兒
(
じ
)
、
最
(
もつとも
)
少
(
いとけ
)
なしと
雖
(
いへど
)
も、
後
(
のち
)
に
自
(
おのづ
)
から
設得
(
まうけえ
)
んと。
果
(
はた
)
せる
哉
(
かな
)
、
長
(
ひとと
)
なりて
荊州
(
けいしう
)
の
刺史
(
しし
)
となるや、
潛
(
ひそか
)
に
海船
(
かいせん
)
を
操
(
あやつ
)
り、
海
(
うみ
)
を
行
(
ゆ
)
く
商賈
(
しやうこ
)
の
財寶
(
ざいはう
)
を
追剥
(
おひはぎ
)
して、
富
(
とみ
)
を
致
(
いた
)
すこと
算
(
さん
)
なし。
後
(
のち
)
に
衞尉
(
ゑいゐ
)
に
拜
(
はい
)
す。
唐模様
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
所謂、
橙黄橘紅
(
とうくわうきつこう
)
を盛つた
窪坏
(
くぼつき
)
や高坏の上に多くの
揉
(
もみ
)
烏帽子や
立
(
たて
)
烏帽子が、笑声と共に一しきり、波のやうに動いた。中でも、
最
(
もつとも
)
、大きな声で、機嫌よく、笑つたのは、利仁自身である。
芋粥
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
どんなに醜くなつても、生きてゆかなけりやならないのだらうか? いま自分の生と自分の肉體を
最
(
もつとも
)
美しく終らせたいと思ふは唯一つそこに死があるばかりである。お葉は矢張り死ぬのであつた。
三十三の死
(旧字旧仮名)
/
素木しづ
(著)
これ罪の
最
(
もつとも
)
重きものを後に残す慣はしにて、かくするものぞとかや。
白くれない
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
一つは場合々々贈答を、
最
(
もつとも
)
適切に処理して、婉曲に、委曲に、あはれな感じを残すものを、而も
口疾
(
クチド
)
に詠み出す機智のある人。
短歌本質成立の時代:万葉集以後の歌風の見わたし
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
唐
(
たう
)
の
秦韜玉
(
しんたうぎよく
)
が
村女
(
そんぢよ
)
の
詩
(
し
)
に、
最
(
もつとも
)
恨
(
うら
)
むは
年々
(
ねん/\
)
金線
(
きんせん
)
を
圧
(
つくらふ
)
て
他人
(
たにん
)
の
為
(
ため
)
に
嫁
(
よめいり
)
の
衣装
(
いしやう
)
を
作
(
つく
)
るといひしは
宜
(
むべ
)
なる
哉々々
(
かな/\/\
)
。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
阿諛
(
あゆ
)
は、恐らく、かう云ふ時に、
最
(
もつとも
)
自然に生れて来るものであらう。読者は、今後、赤鼻の五位の態度に、
幇間
(
ほうかん
)
のやうな何物かを見出しても、それだけで
妄
(
みだり
)
にこの男の人格を、疑ふ可きではない。
芋粥
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
籠の
最
(
もつとも
)
想化せられたものと言ふべく、盆の夕に家々で此を吊るのは、別に仏説に深い根拠のあることゝも思はれぬ。
髯籠の話
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
(文海披沙)されば
獣中
(
じうぢゆう
)
最
(
もつとも
)
可悪
(
にくむべき
)
は
狼
(
おほかみ
)
なり。
余
(
よ
)
竊
(
ひそか
)
に
以為
(
おもへらく
)
、狼は狼にして狼なれども、人にして狼なるはよく狼をかくすゆゑ、狼なるをみせず。これが
為
(
ため
)
に
狼毒
(
らうどく
)
をうくる人あり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
其名称の起りに就ては様々な説はあるが、切籠はやはり単に切り籠で、籠の
最
(
もつとも
)
想化せられたものといふべく、其幾何学的の構造は、決して偶然の思ひつきではあるまい。
盆踊りと祭屋台と
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
(文海披沙)されば
獣中
(
じうぢゆう
)
最
(
もつとも
)
可悪
(
にくむべき
)
は
狼
(
おほかみ
)
なり。
余
(
よ
)
竊
(
ひそか
)
に
以為
(
おもへらく
)
、狼は狼にして狼なれども、人にして狼なるはよく狼をかくすゆゑ、狼なるをみせず。これが
為
(
ため
)
に
狼毒
(
らうどく
)
をうくる人あり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
其
最
(
もつとも
)
著しいのは、我々の祖先が、起原をつくつたと考へてゐる文学そのものが、その祖先自身の時代には、それが悉く空想の彼岸の所産であると、考へられてゐたことであつた。
日本文学の発生:――その基礎論――
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
凡
(
およそ
)
日本国中に於て第一雪の深き国は越後なりと
古昔
(
むかし
)
も今も人のいふ事なり。しかれども越後に於も
最
(
もつとも
)
雪のふかきこと一丈二丈におよぶは
我住
(
わがすむ
)
魚沼郡
(
うをぬまごほり
)
なり。次に
古志
(
こし
)
郡、次に
頸城
(
くびき
)
郡なり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
国造の神に対しての関係は、子孫であるか、
最
(
もつとも
)
神に親しかつた者の末であるかであつた。
万葉びとの生活
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
こゝに
鍛冶
(
かぢ
)
の兄弟あり、ひとりの母を
養
(
やしな
)
ふ、家
最
(
もつとも
)
貧
(
まづ
)
し。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
所謂歌から生じた後の歌物語なるものは、諺とその説話との関係を見倣つて進んで来たのだと言ふことが出来る。諺の
最
(
もつとも
)
諺らしい表現をせられる時は、即「
謎
(
ナゾ
)
」に近づいて来る。
唱導文学:――序説として――
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
最
(
もつとも
)
古い旅芸人、門づけ芸者であると言ふ事は、語原から推して、誤りない想像と思ふ。
国文学の発生(第二稿)
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
たゞ今、文学の信仰起原説を
最
(
もつとも
)
頑なに
把
(
と
)
つて居るのは、恐らくは私であらう。性の牽引や、咄嗟の感激から出発したとする学説などゝは、当分折りあへない其等の仮説の欠点を見てゐる。
国文学の発生(第四稿):唱導的方面を中心として
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
其を接待する役は、其人に
最
(
もつとも
)
血族関係深く、呪力を持つ女性が主として勤めてゐた。処が、日本の神道に於いては、女性の奉仕者を原則とするものゝ上に、更に、家長を加へたものが段々ある。
日本文学の発生:――その基礎論――
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
“最”の解説
路最(ろさい)は、衛氏朝鮮の国家運営にあたった4人の合議メンバー(朝鮮相路人、朝鮮相韓陰、尼谿相参、将軍王唊)の1人である路人の子。
(出典:Wikipedia)
最
常用漢字
小4
部首:⽈
12画
“最”を含む語句
最初
最後
最中
最先
最終
最惜
最前
最上
最愛
最早
最近
最高
眞最中
最期
最少
最大
最上川
最一
最低
最合
...