“さり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
57.9%
佐理21.1%
10.5%
樝梨5.3%
沙里5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
是程の麗わしきお辰、何とてさもしき心もつべき、さりし日亀屋かめやの奥坐敷ざしきに一生の大事と我も彼もうきたる言葉なく、たがいに飾らず疑わず固めし約束
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
王羲之おうぎしもいれば、褚遂良ちょすいりょうもいる、佐理さり道風とうふうもいるし、夢酔道人もくだを捲いている。
大菩薩峠:41 椰子林の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
この四五ぐわつふものは、わたしつてはたゞゆめのやうで、たのしいとへばたのしいが、さりとて、わたし想像さうざうしてゐたほどまたひとふほど、これわたしの一しやうもつと幸福かうふく時期じきだともおもはぬ。
背負揚 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
たゞ其の小處よりして論ずれば、氣も亦多端だ、蘭竹梅菊にも各〻其の氣あり、樝梨さり柚橘いうきつにも各〻其の氣あるのである。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
土地の人はそこを皿山さらやまと呼んでいる。この名は各地に窯を訪ねる人には既に親まれている呼び方である。皿を造る所、焼物の出来る場所、それを皿山と呼ぶ。朝鮮でよく沙里さりというに等しい。
日田の皿山 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)