“道風”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とうふう66.7%
たうふう11.1%
だうふう11.1%
どうふう11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「すけまさ」と云うのは二男の佐理のことであるが、これはあの行成こうぜい道風とうふうと並び称せられた能書家の佐理とは違う。
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
吹く風もにはかに冷たくなつて来たし、私はあきらめて立ち上つた。道風たうふうの雨蛙は飛びつくことに成功したがこの赤蛙はだめだらう……私は立つて裾のあたりを払つた。
赤蛙 (新字旧仮名) / 島木健作(著)
書道に於ても、空海、道真と、次第に唐風を捨てて日本風となり、道風だうふうに至つて、上代風といふわが国独得の書風が完成された。
二千六百年史抄 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
空海くうかい道風どうふう佐理さり行成こうぜい——私は彼等のいる所に、いつも人知れず行っていました。彼等が手本にしていたのは、皆支那人の墨蹟ぼくせきです。しかし彼等の筆先ふでさきからは、次第に新しい美が生れました。
神神の微笑 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)