道風とうふう)” の例文
「すけまさ」と云うのは二男の佐理のことであるが、これはあの行成こうぜい道風とうふうと並び称せられた能書家の佐理とは違う。
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
翰墨かんぼくの書は空海くうかい道風とうふうを去ること遠からず、佐理さりを四五年前に失ったばかりの時代の人であったのである。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
王羲之おうぎしもいれば、褚遂良ちょすいりょうもいる、佐理さり道風とうふうもいるし、夢酔道人もくだを捲いている。
大菩薩峠:41 椰子林の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
生命いのちもなにかは、と歌い寄せる恋歌こいかは、貫之つらゆき道風とうふうをまなんだいとうるわしい万葉仮名まんようがなで書かれるが、その愛が、文字のごとく美しかった例は、星屑ほしくずほども多かった殿上人の恋のうちにも
女房に襟くび掴んで引き戻されても不撓不屈、道風とうふうの蛙、三時間余、もつとも成功に至らず、夜の白む頃に及んでやうやく自然の疲労にノビて終末をつげたが、然し、まだこゝまではよろしかつた。
オモチャ箱 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
女房にえりくびつかんで引き戻されても不撓不屈、道風とうふうかえる、三時間余、もっとも成功に至らず、夜の白む頃に及んでようやく自然の疲労にノビて終末をつげたが、然し、まだここまではよろしかった。
オモチャ箱 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)