トップ
>
復
>
もど
ふりがな文庫
“
復
(
もど
)” の例文
省吾は
少許
(
すこし
)
顔を
紅
(
あか
)
くして、やがて自分の席へ
復
(
もど
)
つた。参観人は互に顔を見合せ乍ら、意味の無い
微笑
(
ほゝゑみ
)
を
交換
(
とりかは
)
して居たのである。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
阿那律その妻子の歎くを
憐
(
あわれ
)
み、その者を尋ねて悔過せしめ、男子となり
復
(
もど
)
って家内に遇わしめた(『経律異相』十三)。
十二支考:04 蛇に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
その上肝心の本人は帰って来ても籍は
復
(
もど
)
らなかった。いくら実家で丹精して育て上たにしたところで、いざという時に、また
伴
(
つ
)
れて行かれればそれまでであった。
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
汚点
(
しみ
)
だらけの防水幕に仕切られた楽屋の片隅を、檻の中の熊のように、往きつ
復
(
もど
)
りつしていた。
夢鬼
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
楯をも貫くべき雨の
打付
(
ぶつか
)
り来る度撓む姿、木の軋る音、
復
(
もど
)
る
姿
(
さま
)
、又撓む姿、軋る音、今にも
傾覆
(
くつがへ
)
らんず様子に、あれ/\危し仕様は無きか、傾覆られては大事なり、止むる術も無き事か
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
酷
(
ひど
)
い夏痩せの千登世は秋風が立つてからもなか/\肉付が元に
復
(
もど
)
らなかつた。
業苦
(旧字旧仮名)
/
嘉村礒多
(著)
何処
(
どこ
)
の扉も鎖したるに
狼狽
(
うろた
)
ふるを、車掌に
強曳
(
しよぴか
)
れて
漸
(
やうや
)
く
安堵
(
あんど
)
せる
間
(
ま
)
も無く、
青洟垂
(
あをばなたら
)
せる女の子を率ゐて、五十
余
(
あまり
)
の
老夫
(
おやぢ
)
のこれも
戸惑
(
とまどひ
)
して
往
(
ゆ
)
きつ
復
(
もど
)
りつせし
揚句
(
あげく
)
、駅夫に
曳
(
ひか
)
れて室内に押入れられ
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
炬火
(
たいまつ
)
の焔、沈として、平安は
復
(
もど
)
り來りぬ。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
一八一四年頃牧師コインビャーがふと買い入れた書籍の表紙をかの書の古紙で作りあるを見出し、解き
復
(
もど
)
して見ると損じ
亡
(
うしな
)
われた頁も少なくなかったが
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
木の
軋
(
きし
)
る音、
復
(
もど
)
る
姿
(
さま
)
、また撓む姿、軋る音、今にも
傾覆
(
くつがえ
)
らんず様子に、あれあれ危し仕様はなきか、傾覆られては大事なり、止むる
術
(
すべ
)
もなきことか、雨さえ加わり来たりし上
周囲
(
まわり
)
に樹木もあらざれば
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
しかる後彼女はそれを元通りの順で、元通りの位置に
復
(
もど
)
した。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
と三吉は正太の前に
復
(
もど
)
って言った。
家:02 (下)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
“復”の意味
《形容動詞》
復(また)
「また」を参照。
(出典:Wiktionary)
復
常用漢字
小5
部首:⼻
12画
“復”を含む語句
復習
復讐
往復
恢復
復活
回復
復活祭
復讎
復仇
修復
復興
復誦
反復
報復
亦復
復奏
恢復期
快復
復元
又復
...