かは)” の例文
実はひらりと身をかはしたと思ふと、忽ちどこかへ消えてしまつたのです。僕は愈驚きながら、熊笹の中を見まはしました。
河童 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
俺達はれとかはつて今まで自分の力量に気が附かず、雑種犬にまで白痴にされて段々田舎へ引込んで、支那チヤンの犬にさへ尻尾を下げて恐れ入つたもんだ。之からはう負けるものか。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
見るより三加尻茂助は飛退とびすさおのれ重四郎助太刀の案内あんないするといつはりて此所へ我々を引出しだまうち卑怯至極ひけふしごくなり其儀ならばと一刀引拔討て掛るを重四郎心得たりと身をかはし二うちうち打合うちあひしがすき
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)