“愚人”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぐじん44.4%
おろかなるひと11.1%
おろかもの11.1%
ぐにん11.1%
たはけ11.1%
ばか11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かつて佐藤春夫が云ったことに聾者ろうしゃ愚人ぐじんのように見え盲人もうじん賢者けんじゃのように見えるという説があった。
春琴抄 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
之に反し凡て我がこの言を聴きて之を行わざる者は砂の上に家を建し愚人おろかなるひとに譬えられん、雨降り大水出で、風吹きて其家に当りたれば終に倒れてその傾覆たおれ大なりき。
「いや、仔鹿よ、真白いおさなごよ、わたしは聖者コラムではない、神を知らないあわれな愚人おろかものコラムだ」
海豹 (新字新仮名) / フィオナ・マクラウド(著)
大惡なれ共取にたらざる愚人ぐにんなり然すれば是迄なしたる惡事は悉皆こと/″\く安間平左衞門の勸し業と察せられしかば平右衞門にむかはれ主税之助家來けらい安間平左衞門とは其方の事かと申されたる其聲自然しぜんと骨身に答へしにや流石さすが不敵ふてきの平左衞門もハツと平伏なしたるさま甚だ恐れし樣子なり其時越前守殿いとしづかに尋ねらるゝ樣其方は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
あげ全く以て然樣のおぼえ御座なく元來もとより惣内夫婦に意趣もなければ殺す道理がと半分はんぶん云せず理左衞門は大聲に默止だまれ愚人たはけめ今朝檢使けんし吟味のせつ死骸しがい傍邊かたはらに汝が鼻紙入の落てありしのみならず其紙入の中には島田屋しまだやの藤八方より汝へおくりたる手紙もありことに汝の衣服のすそに血の付たるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
『よし、それなら』とグリフォンはつゞけて、『醜飾しうよしよくするとふことをらないならおまへ愚人ばかだ』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)