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愚人
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ぐじん
ふりがな文庫
“
愚人
(
ぐじん
)” の例文
かつて佐藤春夫が云ったことに
聾者
(
ろうしゃ
)
は
愚人
(
ぐじん
)
のように見え
盲人
(
もうじん
)
は
賢者
(
けんじゃ
)
のように見えるという説があった。
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
赤塚では二人の伜の變死したのを、この山浦甚六郎のせゐにして居るさうだが、飛んでもない事だ。それは
疑心暗鬼
(
ぎしんあんき
)
といふものだ——自分の罪に責められる
愚人
(
ぐじん
)
の惱みだ
銭形平次捕物控:173 若様の死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
友人の心の
畑
(
はたけ
)
が
耕
(
たがや
)
されているや否や、英国の
諺
(
ことわざ
)
に賢人とは正しき時に、正しき言を
放
(
はな
)
つ者なりとあるが、実にそのとおりで、どんな正しい言でも時ならぬ時に放てば
愚人
(
ぐじん
)
の言にも
劣
(
おと
)
る。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
「さうだらう。其方の人相は、どう買ひ
被
(
かぶ
)
つても惡人といふ相ぢやない。鼻が
反
(
そつ
)
くり返つて、眼尻が下がつて、齒が少し
亂杭
(
らんぐひ
)
だな。そんな刻みの深い顏は、總て善人か
愚人
(
ぐじん
)
にあるものぢや」
銭形平次捕物控:008 鈴を慕う女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
愚
常用漢字
中学
部首:⼼
13画
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
“愚人”で始まる語句
愚人の毒