“引歪”の読み方と例文
読み方割合
ひきゆが100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
広間の燈影ひかげは入口に立てる三人みたりの姿をあざやかに照せり。色白のちひさき内儀の口はかんの為に引歪ひきゆがみて、その夫の額際ひたひぎはより赭禿あかはげたる頭顱つむりなめらかに光れり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
お利榮に取つては、此若くて美しくて、惱ましくさへあるお安の存在は、相當不愉快なものらしく、斯う話し乍らも、みにくい顏が異樣に引歪ひきゆがみます。
皆血相の変った引歪ひきゆがんだ顔ばかりで、醜態、狼狽、叫喚、大叫喚の活地獄いきじごくだ。その上から非常汽笛が真白く、モノスゴク、途切とぎれ途切れに鳴り響くのだ。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)