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遙
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ずつ
ふりがな文庫
“
遙
(
ずつ
)” の例文
小學校での成績は、同じ級のお八重よりは
遙
(
ずつ
)
と劣つてゐたさうだが、唯一つ得意なのは唱歌で、其爲に女教員からは一番可愛がられた。
天鵞絨
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
田といふ田には稻の穗が、
琥珀
(
こはく
)
色に寄せつ返しつ波打つてゐたが、然し、今年は例年よりも作が
遙
(
ずつ
)
と劣つてゐると人々が
呟
(
こぼ
)
しあつてゐた。
天鵞絨
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
田といふ田には稲の穂が、琥珀色に寄せつ返しつ波打つてゐたが、然し、今年は例年よりも作が
遙
(
ずつ
)
と劣つてゐると人々が
呟
(
こぼ
)
しあつてゐた。
天鵞絨
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
小学校での成績は、同じ
級
(
クラス
)
のお八重などよりは
遙
(
ずつ
)
と劣つてゐたさうだが、唯一つ得意なのは唱歌で、其為に女教員からは一番可愛がられた。
天鵞絨
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『ククヽヽクウ。』といふ聲は
遙
(
ずつ
)
と後ろに聞えた。智惠子は何時しか雜木の木立を歩み盡きて、幾百本の杉の暗く茂つた、急な坂の上に立つてゐた。
鳥影
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
▼ もっと見る
『ククヽヽクウ。』といふ声は
遙
(
ずつ
)
と
背後
(
うしろ
)
に聞えた。智恵子は何時しか雑木の木立を歩み尽きて、幾百本の杉の暗く茂つた、急な坂の上に立つてゐた。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『ええ、ええ、それはもう
遙
(
ずつ
)
と遠方で、南部の鐵瓶を拵へる處よりも、まだ餘程田舍なさうでございます。』
天鵞絨
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『ええ、ええ、それはもう
遙
(
ずつ
)
と遠方で、南部の鉄瓶を拵へる所よりも、まだ余程田舎なさうでございます。』
天鵞絨
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
横川松太郎は、同じ縣下でも
遙
(
ずつ
)
と南の方の、田の多い、養蠶の盛んな、或村に生れた。
赤痢
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
横川松太郎は、同じ県下でも
遙
(
ずつ
)
と南の方の、田の多い、養蚕の盛んな、或村に生れた。
赤痢
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
喧
(
かしま
)
しく雀が鳴く。智恵子はそれを
遙
(
ずつ
)
と遠いところの事の様に聞くともなく聞いた。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
僕は中學の畫の教師なんかやるのが抑も愚だと言つて
遣
(
や
)
つたんだ。奴だつて學校にゐた時分は夢を見たものよ。尤も僕なんかより
遙
(
ずつ
)
と常識的な男でね。靜物の寫生なんかに凝つたものだ。
鳥影
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
僕は中学の画の教師なんかやるのが
抑
(
そもそ
)
も愚だと言つて遣つたんだ。奴だつて学校にゐた時分は夢を見たものよ。尤も僕なんかより
遙
(
ずつ
)
と常識的な男でね。静物の写生なんかに凝つたものだ。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
遙
(
ずつ
)
と隔つた處にゐて、
既
(
とう
)
から天理教に歸依してるといふ事は、豫て手紙で知つてもゐ、一昨年の暮弟の家に不幸のあつた時、その親戚からも人が來て重兵衞も改宗を勸められた事があつた。
赤痢
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
遙
(
ずつ
)
と隔つた処にゐて、
既
(
とう
)
から天理教に帰依してるといふ事は、
予
(
かね
)
て手紙で知つてもゐ、一昨年の暮弟の家に不幸のあつた時、その親戚からも人が来て重兵衛も改宗を勧められた事があつた。
赤痢
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
私が、まだ
遙
(
ずつ
)
と稚なかつた頃、何か強情でも張つて泣く様な時には
刑余の叔父
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
智惠子はそれを
遙
(
ずつ
)
と遠いところの事の樣に聞くともなく聞いた。
鳥影
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
遙
部首:⾡
14画
“遙”を含む語句
逍遙
遙々
冬逍遙
逍遙遊
遙拝
遙拜
御嶽遙拝所
逍遙軒
逍遙子
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逍遙場
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遙察
逍遙城
逍遙人
遙拝所
遙授
遙望
遙知郡斎夜
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