“ちょく”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:チョク
語句割合
猪口70.5%
17.0%
8.0%
杯口2.7%
0.9%
寸口0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それに口取くちとり猪口ちょくもお椀も、何から何まで、貝類ばかりなのも弱った。これでは夏の江の島へ行ったようで、北の小樽とは思えない。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
ことにまた自分の句の上に無造作に○がついたりちょくが這入ったりするのを一層不思議そうな眼でながめていたに相違ない。
漱石氏と私 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
爾来じらい、天平の盛時、諸国に国分寺がたち、聖武天皇が大仏の鋳造ちゅうぞうちょくして、天下の富をたもつ者はちんなり、天下の勢力をたもつ者も朕なり、堂々宣言のある日まで
道鏡 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
と誰かいうと、このお旗本は、杯口ちょくを下のぜんの上において、痩身そうしんの男が、猫のように丸めた背中をくねらし、木乃伊みいらみたいに黒い長い顔から、つまみよせた小さな眼を光らせて
崩を聞いて諸王は京に入らんとし、燕王はまさ淮安わいあんに至らんとせるに当りて、斉泰せいたいは帝にもうし、人をしてちょくもたらして国にかえらしめぬ。燕王をはじめとして諸王は皆よろこばず。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「この寸口ちょくに一杯だけでよろしいねん。一日に、一杯ずつ、一週間も飲みはったら、あんたの病気くらいぱらぱらっといっぺんに癒ってしまいまっせ。けっ、けっ、けっ」
秋深き (新字新仮名) / 織田作之助(著)