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直
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ひた
ふりがな文庫
“
直
(
ひた
)” の例文
其
(
それ
)
が
少
(
すこ
)
し
過
(
す
)
ぎて、ポカ/\する
風
(
かぜ
)
が、
髯面
(
ひげつら
)
を
吹
(
ふ
)
く
頃
(
ころ
)
となると、もう
気
(
き
)
が
重
(
おも
)
く、
頭
(
あたま
)
がボーツとして、
直
(
ひた
)
と
気焔
(
きえん
)
が
挙
(
あが
)
らなくなつて
了
(
しま
)
ふ。
背負揚
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
と
心
(
こゝろ
)
で
言
(
い
)
つて、
思
(
おも
)
はず、
直
(
ひた
)
と
寄
(
よ
)
つた
膝
(
ひざ
)
が、うつかり、
袖
(
そで
)
と
思
(
おも
)
ふ
掻巻
(
かいまき
)
の
友染
(
いうぜん
)
に
触
(
ふ
)
れると、
白羽二重
(
しろはぶたへ
)
の
小浪
(
さゞなみ
)
が、
青
(
あを
)
く
水
(
みづ
)
のやうに
其
(
そ
)
の
襟
(
えり
)
にかゝつた。
続銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
といいながら、
衝
(
つい
)
と
起
(
た
)
ったから、何を
為
(
す
)
るのかと思ったら、ツカツカと私の前へ来て
直
(
ひた
)
と向合った。前髪が
顋
(
あご
)
に触れそうだ。
紛
(
ぷん
)
と
好
(
い
)
い
匂
(
におい
)
が鼻を衝く。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
あの
水松
(
いちゐ
)
の
下
(
した
)
で、
長々
(
なが/\
)
と
横
(
よこ
)
になって、
此
(
この
)
洞
(
ほら
)
めいた
地
(
ち
)
の
上
(
うへ
)
に
直
(
ひた
)
と
耳
(
みゝ
)
を
附
(
つ
)
けてゐい、
穴
(
あな
)
を
掘
(
ほ
)
るので、
土
(
つち
)
が
緩
(
ゆる
)
んで、
和
(
やはら
)
いでゐるによって、
踏
(
ふ
)
めば
直
(
すぐ
)
に
足音
(
あしあと
)
が
聞
(
きこ
)
えう。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
左右を見ずして
直
(
ひた
)
あゆみに
為
(
せ
)
しなれども、
生憎
(
あやにく
)
の雨、あやにくの風、鼻緒をさへに踏切りて、
詮
(
せん
)
なき
門下
(
もんした
)
に
紙縷
(
こより
)
を
縷
(
よ
)
る心地、
憂
(
う
)
き事さまざまにどうも
堪
(
た
)
へられぬ思ひの有しに
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
男は肩を
峙
(
そばだ
)
てて
直
(
ひた
)
と彼に寄添へり。宮は
猶
(
なほ
)
黙して歩めり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
何をかも
攫
(
つか
)
むとすらむ、ただ
直
(
ひた
)
に天をぞ
射
(
さ
)
せる。
詩
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
直
(
ひた
)
みちに
追
(
お
)
ひすがりつゝ
失聲
(
ひごゑ
)
して
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
と
湯気
(
ゆげ
)
の
中
(
なか
)
に、ビール、
正宗
(
まさむね
)
の
瓶
(
びん
)
の、
棚
(
たな
)
に
直
(
ひた
)
と
並
(
なら
)
んだのが、むら/\と
見
(
み
)
えたり、
消
(
き
)
えたりする。……
横手
(
よこて
)
の
油障子
(
あぶらしやうじ
)
に、
御酒
(
おんさけ
)
、
蕎麦
(
そば
)
、
饂飩
(
うどん
)
と
読
(
よ
)
まれた……
銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
此處
(
こゝ
)
は
大黒屋
(
だいこくや
)
のと
思
(
おも
)
ふ
時
(
とき
)
より
信如
(
しんによ
)
は
物
(
もの
)
の
恐
(
おそ
)
ろしく、
左右
(
さゆう
)
を
見
(
み
)
ずして
直
(
ひた
)
あゆみに
爲
(
せ
)
しなれども、
生憎
(
あやにく
)
の
雨
(
あめ
)
、あやにくの
風
(
かぜ
)
、
鼻緒
(
はなを
)
をさへに
踏切
(
ふみき
)
りて、
詮
(
せん
)
なき
門下
(
もんした
)
に
紙縷
(
こより
)
を
縷
(
よ
)
る
心地
(
こゝち
)
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
埓こえ、草をふみしだき、
直
(
ひた
)
に走りぬ。
詩
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
幸
(
さち
)
は足りぬ、と
直
(
ひた
)
むきに
泣菫詩抄
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
左右を見ずして
直
(
ひた
)
あゆみに爲しなれども、
生憎
(
あやにく
)
の雨、あやにくの風、鼻緒をさへに踏切りて、詮なき門下に紙縷を
縷
(
よ
)
る心地、憂き事さま/″\に何うも堪へられぬ思ひの有しに
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
“直”の意味
《名詞》
(じき)
(じか)
(あたい/あたえ 歴史的仮名遣い:あたひ/あたへ)古代日本において、県主等に与えられた姓。
(すぐ)将棋の棋譜での用語で、駒をまっすぐ前に進めること。
《形容動詞》
(じき)短い期間のうちに、すぐにと言うわけではないが、そうなるまでに大きな変化はなく。
(出典:Wiktionary)
直
常用漢字
小2
部首:⽬
8画
“直”を含む語句
正直
直接
直下
素直
真直
直道
直立
驀直
強直
直衣
眞直
立直
硬直
直角
御直
直後
直面
宿直
直々
直截
...