“待設”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
まちもう53.8%
まちまう46.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それは、花子との二重写しに依って、ようやく薄れて来たネネの面影が、又々生々しく甦って来、私の胸を騒がすような事件が待設まちもうけていたのであった。
腐った蜉蝣 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
一の烏 いや、串戯じょうだんけ。俺は先刻さっきから思ふ事だ、待設まちもうけの珍味もいが、こゝに目の前に転がつた餌食はうだ。
紅玉 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
待設まちまうけたりと云ひつゝ兩人ずつと立上り左仲を中に取圍とりかこみサア懷中の金を置てゆけもし彼是かれこれいふ時は是非に及ばず荒療治あられうぢだぞと兩人左仲が手を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
独語ひとりごとを言うて帰つて来た。そのお客は新聞記者だつたから、山県氏は待設まちまうけたやうに翌日あくるひの新聞をしこたま買込んで連絡船に乗込んだといふ。