“まちもう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
待設77.8%
翹望22.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今にも何事か奇怪な出来事の起るのを待設まちもうけでもするように、ある者は静止し、ある者はうごめいているのです。
覆面の舞踏者 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
待設まちもうけたる斉泰は、たゞちに符を発し使を遣わし、いて燕府の官属を逮捕せしめ、ひそか謝貴しゃき張昺ちょうへいをして、燕府に在りて内応を約せる長史ちょうし葛誠かつせい指揮しき盧振ろしんと気脈を通ぜしめ
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
翌日の新聞は、隅田川すみだがわの満潮と、川開の延期とを伝えた。水嵩みずかさが増して危いという記事は、折角せっかく翹望まちもうけた娘達をガッカリさせた。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
とにかく、兄の方で、よくよく困った場合ででもなければ、こんな請求の仕方もまいと想像された。そして、小泉の一族の上に、何となく暗い雲を翹望まちもうけるような気がした。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)