翹望まちもう)” の例文
翌日の新聞は、隅田川すみだがわの満潮と、川開の延期とを伝えた。水嵩みずかさが増して危いという記事は、折角せっかく翹望まちもうけた娘達をガッカリさせた。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
とにかく、兄の方で、よくよく困った場合ででもなければ、こんな請求の仕方もまいと想像された。そして、小泉の一族の上に、何となく暗い雲を翹望まちもうけるような気がした。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)