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ぢか
ふりがな文庫
“
直
(
ぢか
)” の例文
無論誠吾が
直
(
ぢか
)
に逢つたのではないが、
妻
(
さい
)
に云ひ
付
(
つ
)
けて
断
(
ことわ
)
らした。夫でも
其子
(
そのこ
)
は期日迄に国へ帰つて差支なく検査を
済
(
す
)
ましてゐる。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「さあ、
直
(
ぢか
)
に私が言つてもいゝが——。」浅子女史は鴉のやうにぶる/\肩を
顫
(
ふる
)
はせながら、
柱暦
(
はしらごよみ
)
を見た。暦には三月——日と出てゐた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
座蒲団なんてえものもなく、荒削りの松板に
直
(
ぢか
)
に坐っている上にあっちこっちにぶっつけるもんだから頭じゅう
瘤
(
こぶ
)
だらけ。
顎十郎捕物帳:23 猫眼の男
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
さう言つて、西郷に
直
(
ぢか
)
談判をして、この薩長秘密攻守同盟を締結させたのである。慶応二年一月二十一日のことである。
二千六百年史抄
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
ヂュリ
眞
(
ほん
)
の
事
(
こと
)
は
讒訴
(
ざんそ
)
とは
言
(
い
)
はれぬ、ましてこれは
後言
(
かげごと
)
ではない、
直
(
ぢか
)
に
面
(
かほ
)
に
對
(
むか
)
うて
言
(
い
)
うてゐるのぢゃもの。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
▼ もっと見る
あら、しつとりしてるわ、
夜露
(
よつゆ
)
が
酷
(
ひど
)
いんだよ。
直
(
ぢか
)
にそんなものに
腰
(
こし
)
を
掛
(
か
)
けて、あなた
冷
(
つめた
)
いでせう。
眞
(
ほん
)
とに
養生深
(
やうじやうぶか
)
い
方
(
かた
)
が、
其
(
それ
)
に
御病氣
(
ごびやうき
)
擧句
(
あげく
)
だといふし、
惡
(
わる
)
いわねえ。
三尺角拾遺:(木精)
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「常藏からの手紙に、貴下へは
直
(
ぢか
)
に申上げたからといふ事でございますから別にもう申上げません。此上は不束ものでございますが何うか幾久しくお見棄てないやうに照の一身はお頼み申します」
続俳諧師:――文太郎の死――
(旧字旧仮名)
/
高浜虚子
(著)
「其りやお解になりますまいよ、どうせ何にも知らない
継母
(
まゝはゝ
)
の言ふことなどを、お聴き遊ばす御嬢様ぢや無いんですから——
我夫
(
あなた
)
から
直
(
ぢか
)
にお指図なさるが
可
(
よ
)
う御座んすよ、其の為めの男親でさアね」
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
「ああ、さやうかね、御承知の無い訳は無いのだ。ははは、
大分
(
だいぶ
)
久い前の事だから、お忘れになつたのか知れん、それでは
宜
(
よろし
)
い。
私
(
わし
)
が
直
(
ぢか
)
にお目に掛らう。この部屋は間貫一さんだね、ああ、それでは間違無い」
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
「それをお前の手から、相手へ
直
(
ぢか
)
にやつたのか」
銭形平次捕物控:238 恋患ひ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
序だから、与次郎に教へて呉れと、頼んだ。与次郎は訳なく承知した。よし子を見舞に
来
(
く
)
る様にしてやるから、
直
(
ぢか
)
に聞いて見ろといふ。
旨
(
うま
)
い事を考へた。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「まあ、そんな御親切がお
有
(
あ
)
んなさるんだつたら……」客は幾らか冷かし気味に言つた。「あなた
直
(
ぢか
)
に言つて上げて下さいよ、幸ひ
明後日
(
あさつて
)
は金曜日で祈祷会なんでございますから。」
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
同時
(
どうじ
)
に、さう
云
(
い
)
ふ
譯
(
わけ
)
なら、
自分
(
じぶん
)
が
直
(
ぢか
)
に
宗助
(
そうすけ
)
から
相當
(
さうたう
)
の
値
(
ね
)
で
讓
(
ゆづ
)
つて
貰
(
もら
)
へば
可
(
よ
)
かつたに、
惜
(
を
)
しい
事
(
こと
)
をしたと
云
(
い
)
つた。
最後
(
さいご
)
に
横町
(
よこちやう
)
の
道具屋
(
だうぐや
)
をひどく
罵
(
のゝ
)
しつて、
怪
(
け
)
しからん
奴
(
やつ
)
だと
云
(
い
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
女の声は
後
(
うしろ
)
で
聞
(
きこ
)
えた。三四郎は
振
(
ふ
)
り
向
(
む
)
かなければならなかつた。女と男は
直
(
ぢか
)
に顔を見合せた。其時女は
廂
(
ひさし
)
の広い
髪
(
かみ
)
を
一寸
(
ちよつと
)
前に
動
(
うご
)
かして礼をした。礼をするには及ばない位に
親
(
した
)
しい態度であつた。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「ぢや、
貴方
(
あなた
)
から
直
(
ぢか
)
に
御父
(
おとう
)
さんに
御話
(
おはなし
)
なさるんですね。それ迄は
私
(
わたくし
)
は
黙
(
だま
)
つてゐた方が
好
(
い
)
いでせう」と聞いた。代助は
黙
(
だま
)
つてゐて
貰
(
もら
)
ふ方が
好
(
い
)
いか、
話
(
はな
)
して
貰
(
もら
)
ふ方が
好
(
い
)
いか、自分にも
分
(
わか
)
らなかつた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
心臓は、夫程丈夫にもならないが、決して前よりは
悪
(
わる
)
くなつてゐない。
弁
(
べん
)
の作用に故障があるものとは、今は決して認められないといふ診断であつた。——是は三千代が
直
(
ぢか
)
に代助に
話
(
はな
)
した所である。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
“直”の意味
《名詞》
(じき)
(じか)
(あたい/あたえ 歴史的仮名遣い:あたひ/あたへ)古代日本において、県主等に与えられた姓。
(すぐ)将棋の棋譜での用語で、駒をまっすぐ前に進めること。
《形容動詞》
(じき)短い期間のうちに、すぐにと言うわけではないが、そうなるまでに大きな変化はなく。
(出典:Wiktionary)
直
常用漢字
小2
部首:⽬
8画
“直”を含む語句
正直
直接
直下
素直
真直
直道
直立
驀直
強直
直衣
眞直
立直
硬直
直角
御直
直後
直面
宿直
直々
直截
...