“御父”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
おとっ44.4%
おと16.7%
おとう16.7%
おとつ16.7%
おんちち5.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「あの御父おとっさんの産んだ子だと思うと、厭になってしまう。東京へでも出ていなかったら、貴方あんたもやっぱりあんなでしょうか」
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
「じゃあの子に御父おとっッさんが何といったい。あの子の方に余計口を利くかい、御前の方にかい」
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
聞くところによれば浩さんの御父おとっさんも江戸で生れて江戸で死んだそうだ。
趣味の遺伝 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「そりゃ、僕もうから、どうかする積りなんだけれども、今の所じゃ仕方がない。もう少し待ってくれたまえ。その代り君の兄さんや御父おとっさんの事も、こうして書かずにいるんだから」と代助には意表な返事をした。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
御爺おじいさんも御爺さんの御父おとっさんも江戸っ子である。
趣味の遺伝 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
いやだよ。御父おとつちやんべい。おほきい御馬おむまつてれなくつちや、彼方あつちかないよ」とこたへた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
いやだよ。御父おとっちゃんべい。大きい御馬買ってくれなくっちゃ、あっちへ行かないよ」と答えた。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
羽織を干して貰って、足駄を借りて奥に寝ている御父おとっさんには挨拶もしないで門を出る。
琴のそら音 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
御父おとうさんの様に云ふと、世のなかで石地蔵が一番えらいことになつて仕舞ふ様だねと云つて、あによめと笑つた事がある。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
一昨日をとゝひ佐伯さへきからとゞけてれた。御父おとうさんのつてたもので、おれののこつたのは、いまぢやこれだけだ。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
此間御父おとうさんによく考へて見ろと云はれて、大分考へて見たが、矢っ張りことわる方がい様だからことわります。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「えゝ、今日けふ西洋せいやう叔母をばさんごつこよ。東作とうさくさんは御父おとうさまだからパパで、雪子ゆきこさんは御母おかあさまだからママつてふのよ。くつて」と説明せつめいした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
健三が外国から帰った時、人にれられて彼を新橋しんばしに迎えたこの娘は、久しぶりに父の顔を見て、もっと御父おとうさまかと思ったとはたのものに語った如く、彼女自身の容貌もしばらく見ないうちに悪い方に変化していた。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「それはさうだけれど、どうも貫一かんいつさんの事が気になつて。御父おとつさんはもう貫一さんに話をすつたらうか、ねえ御母おつかさん」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「そりや、僕もうから、うかするつもりなんだけれども、いまの所ぢや仕方しかたがない。もうすこし待つて呉れ玉へ。其代り君のにいさんや御父おとつさんの事も、うしてかずにゐるんだから」と代助には意表な返事をした。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
また馬鹿ばかなことをふよそんなよはだから病気びやうきがいつまでもなほりやアしないきみ心細こゝろぼそことつてたまへ御父おとつさんやおつかさんがどんなに心配しんぱいするかれません孝行かう/\きみにも似合にあはない。
闇桜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
御父おんちち御母兄上幼き弟皆せたまえるに、家貧にして棺槨かんかくそなえだにしたもうあたわず
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
御父おんちち懿文いぶん太子、太祖にぎたもうべかりしが、不幸にして世を早うしたまいぬ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)