“おとっ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
阿父41.2%
御父15.7%
15.7%
阿爺11.8%
父親9.8%
親父3.9%
親仁2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこで酒宴が開かれますと、花聟の阿父おとっつぁん阿母おっかさんは花聟および花嫁媒介人なこうどならびに送迎人らに対して例の一筋ずつのカタを与える。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
丁度御前の御父おとっさんが法律家だもんだから、証拠さえなければ文句を付けられる因縁いんねんがないと考えているようなもので……
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「ところがまだあるんだ。面倒な事が。まことにどうも」と云いながらおとっさんは、手の平を二つ内側へそろえて眼の球をぐりぐりこする。眼の球は赤くなる。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
阿爺おとっさんが天狗になってお囃子はやしってるのじゃないかと思うと、急に何だか薄気味うすきび悪くなって来て、私は頭からスポッと夜着よぎかむって小さくなった。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
「なんだか急に父親おとっさんや母親おっかさんの顔が見たく成ったもんですから……突然だしぬけに家へ帰ったら、皆な驚いちゃって……」
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
私はべません、餓死致します、お前の様な匹夫の勇を奮って浪島の家名をけがす者の顔を見るのが厭だから私は餓死致します、親父おとっさまは早く此の世をおなくなり遊ばし
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
親仁おとっさん、おう、親仁さん。」
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)