“ちやん”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:チヤン
語句割合
26.7%
確然13.3%
10.0%
整然6.7%
確乎6.7%
父爺3.3%
父親3.3%
支那人3.3%
3.3%
親爺3.3%
歴然3.3%
父上3.3%
父様3.3%
爺々3.3%
親父3.3%
顕然3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それで周三は、毎日まいにち畫架ぐわかに向ツて歎息ばかりしてゐながら、定期ていきの時間だけちやんと畫室に入ツて、バレツトにテレビン繪具ゑのぐ捏返ねりかへしてゐた。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
そこで甲田は、自分がその秘訣を知つた抑々そもそもの事から話して聞かした。校長は出席簿を碌々つけないけれども、月末には確然ちやんと歩合を取つて郡役所に報告する。
葉書 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
彼方あなたの一隅には「松公ンとこちやんは朝から酒飲んでブウ/\ばかり、育つてるぢやねエか」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
してくれたぞよう……」ときまつたやうな反覆くりかへしつゝまだ十ぶん意味いみさないのに勘次かんじ整然ちやんすわつたひざ兩手りやうてぼうのやうにいてぐつたりとかしられた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
かくすな! 何有なあに、解つてるよ、確乎ちやんと解つてるよ。高が君等の行動が解らん様では、これで君、札幌はいくら狭くつても新聞記者の招牌かんばんは出されないからね。』
札幌 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
威張ゐばらなくツたつて、なにも、威張ゐばらなくツたつてかまはないから、父爺ちやんさかなつてくれるといけれど、」となんおもつたか與吉よきちはうつむいてしをれたのである。
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
餘計よけいわるくなつてたまるもんか、このせつ心持こゝろもち快方いゝはうだつていふけれど、え、魚氣さかなつけはねえぢやあ、身體からだよわるつていふのに、父爺ちやんはね、なまぐさいものにやはしもつけねえで
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
父親ちやん何故なぜさかなべないのだらう、)とおもひながらひざをついて、伸上のびあがつて、のこぎり手元てもといた。
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
父親ちやん何事なにごともないが、何故なぜさかなべないのだらう。
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
どんな事をる積ですか、つて御覧なすつたらうです。支那人ちやんてえやつは、臆面がないから、なんでもる気だから呑気なもんだ。……
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
先生今日けふ一日いちにち御勉強ですな。どうです、と御散歩になりませんか。今夜こんや寅毘沙とらびしやですぜ。演芸館で支那人ちやんの留学生が芝居をつてます。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
これはてつきり清野のちやんとおつかあとの寝物語を聞いたのに相違ないと思つたのだ。子供といふものは、両親ふたおやの寝物語からいろんな智識を得るものなのだ。
「君とこの阿父おとつつあんは厭に鈴木の肩を持つんだね、帰つたらさう言つておくんな。ちつとはこちとらの事も考へてくれつてね。うちのちやんが言つてたよ。貧乏人はやりきれないつて。」
親爺ちやんがいつもさう言つてら。自動車の旦那衆だんなしだけには忘れんやうにお辞儀しろつてね。だつて自動車に乗つて来る人、みんなうちのお客様だもの……」
「うちの親爺ちやんは葬儀屋だあよ。」
「いや、さうですか。でも、新聞には歴然ちやんとさう出てゐましたよ」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
左樣さうだ、今頃いまごろ彌六やろく親仁おやぢがいつものとほりいかだながしてて、あの、ふねそばいでとほりすがりに、父上ちやんこゑをかけてくれる時分じぶん
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
するとほか小猿こざるが「おれの父様ちやんはもつとえらいや、おにしま征伐せいばつにいつたんだもの」「うそだあ、ありやむかしことぢやないか」
留守るすには、年寄としよつたこしたない與吉よきち爺々ちやん一人ひとりるが、老後らうごやまひ次第しだいよわるのであるから、きふ容體ようだいかはるといふ憂慮きづかひはないけれども、與吉よきちやとはれさき晝飯ひるめしをまかなはれては
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
ると、親父ちやん湯玉ゆだまはらつて、朱塗しゆぬりつて飛出とびだした、が握太にぎりぶと蒼筋あをすぢして、すね突張つツぱつて、髯旦ひげだんかたへ突立つツたつた。
銭湯 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
私は何も洒落しやれに貴下方のお話を聴かうと云ふのぢやありません、可うございますか、顕然ちやんと聴くだけの覚悟を持つて聴くのです。さあ、お話し下さい!
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)