あたい)” の例文
れいのやまとあやあたいのやからとは平ぜい往来の頻繁なこの宮の舎人をつとめてゐるだけに尚さら、小黒の胸にはひしひしと感じられるのだつた。
春泥:『白鳳』第一部 (新字旧仮名) / 神西清(著)
渠はその平生へいぜいにおいてかつ百金をしまざるなり。されども今夜ふところにせる百金は、尋常一様の千万金にあたいするものにして、渠が半身の精血ともっつべきなり。渠は換えがたく吝しめり。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
またあのあやあたいどもがうるさく言ふからなあ。
春泥:『白鳳』第一部 (新字旧仮名) / 神西清(著)