あたひ)” の例文
と叫んだのだ——來て寢よは、來つ寢よなので、この夫どののことばによつて岐都禰きつねといふとある。そこで、この野干やかんの生んだ子を岐都禰きつねといふ名にし、姓を狐のあたひとした。
春宵戯語 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
一首直千金 一首千金にあたひす。
閉戸閑詠 (新字旧仮名) / 河上肇(著)
半銭ニあたひセズ
大菩薩峠:41 椰子林の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
其の子が大變な力持ちからもちで、走ることの疾さは鳥の飛ぶごとしとある。そして三野國の狐のあたひらが根本はこれなりとあるが、これは諸書にも引かれてゐるであらうからかなり知られてゐるかもしれない。
春宵戯語 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)