時宜しぎ)” の例文
うるやと容子を尋ねけるに親十兵衞が云々しか/″\にて年貢のお金に差支さしつかよんどころなく身をうる時宜しぎなれば何卒おかゝへ下されたく如何樣いかやうつらかなしひ事成とも御主人大事御客樣きやくさま
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
だき上げ胡鷺々々うろ/\聲コリヤ白妙どういふ事で此有樣何者の所業ぞや何國にかげを隱すとも此あだを討ずに置べきやと血眼になりていかれども歎くに甲斐なき此場の時宜しぎあはれをとゞめける
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
見忘れたか汝等能く聞け身延山みのぶさん會式ゑしきもどり罪作りとは思へども見るに忍びぬ此場の時宜しぎいのち暫時ざんじたすけ船七十五里の遠江灘とほたふみなだ天窓あたまの水先押まげて尻を十ぶんまくに早くみなとにげ込て命ばかりの掛り船ドリヤかぢ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)