-
トップ
>
-
卷上
読み方 | 割合 |
まきあぐ | 33.3% |
まきあが | 33.3% |
まきあげ | 33.3% |
きり/\と
卷上れば御城代堀田相摸守殿
平伏致され少し
頭を上て恐れ乍ら今般
如何なる事ゆゑ
御上坂町奉行へ
御屆もなく
理不盡に
御紋付の御幕を
名は
稻妻といつて、
櫻木大佐の
秘藏の
犬の
由、
形は
犢牛程巨大く、
毛の
眞黒な、
尾のキリヽと
卷上つた、
非常に
逞ましき
犬で、それが
痛く
日出雄少年の
氣に
入つて、
始終『
稻妻や/\。』と
取計ひ申べくと云ければ伊賀亮此
由披露に及ぶ簾の中より天一坊は越前目通り
許すとの言にて簾をきり/\と
卷上天一坊堂々と越前守に
向ひ越前予に對し無禮過言せしは
父上の御爲を