“卷込”の読み方と例文
新字:巻込
読み方割合
まきこ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
泡立(あはだ)つ波(なみ)、逆卷(さかま)く潮(うしほ)、一時(いちじ)は狂瀾(きやうらん)千尋(せんじん)の底(そこ)に卷込(まきこ)まれたが、稍(やゝ)暫(しばらく)して再(ふたゝ)び海面(かいめん)に浮上(うかびあが)つた時(とき)は黒暗々(こくあん/\)たる波上(はじやう)には六千四百噸(とん)の弦月丸(げんげつまる)は影(かげ)も形(かたち)もなく
若(も)しや哀(あは)れな勞働者は其の唄の終(をは)らぬ中(うち)、惡魔(あくま)のやうな機械の運轉(うんてん)の渦中(くわちう)に身躰(からだ)を卷込(まきこ)まれて、唄の文句(もんく)の其の通(とほ)り、長(なが)くもない生涯(しようがい)の終(をはり)を告(つ)げたのではあるまいか。
虚弱 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
袖(そで)で雪洞(ぼんぼり)の灯(ひ)をぴつたり伏(ふ)せたが、フツと消(き)えるや、よろ/\として、崩折(くづを)れる状(さま)に、縁側(えんがは)へ、退(しさ)りかゝるのを、空(そら)なぐれに煽(あふ)つた簾(すだれ)が、ばたりと音(おと)して、卷込(まきこ)むが如(ごと)く姿(すがた)を掻消(かきけ)す。
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)