“まき”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:マキ
語句割合
薪55.8%
巻11.4%
槇8.3%
槙7.6%
牧6.5%
卷2.5%
真木1.6%
蒔1.3%
捲0.9%
真樹0.7%
一族0.2%
備0.2%
巾0.2%
撒0.2%
族0.2%
柀0.2%
洄0.2%
焚木0.2%
燃木0.2%
牧場0.2%
眞木0.2%
真喜0.2%
紙巻0.2%
薪木0.2%
間木0.2%
魔鬼0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
足利(あしかが)時代に作られた「鉢(はち)の木」という最も通俗な能の舞は、貧困な武士がある寒夜に炉に焚(た)く薪(まき)がないので、旅僧を歓待するために
茶の本:04 茶の本 (新字新仮名) / 岡倉天心、岡倉覚三(著)
「は、じゃない、昨日(きのう)、入江先生より頂戴(ちょうだい)して参った免許の目録やら皆伝の巻(まき)があろう。なぜ、叔父御(おじご)に、お見せ申さぬ。父にも見せい」
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
広巳は離屋の前を通って広場へ出た。そこに梅の木があり槇(まき)の木などがあって、その枝には物干竿(ものほしざお)をわたして洗濯物をかけてあった。
春心 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
宇治方面では楠木正成の五千騎が、宇治橋を断(き)り、槙(まき)ノ島、平等院のあたりに黒煙をあげ、ここの守備は一ばいものものしく
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
牧(まき)の方(かた)は、総領の宗時と、一室の内に、対(むか)い合って何か憂いに沈んでいた。もちろん政子の問題に就いてである事はすぐ分った。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
我見しに、かの光の奧には、遍(あまね)く宇宙に枚(ひら)となりて分れ散るもの集り合ひ、愛によりて一(ひとつ)の卷(まき)に綴(つゞ)られゐたり 八五—八七
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
崋山の親友に真木(まき)重兵衛といふ男がゐた。その重兵衛に豊(ゆたか)といふ遊び好きな孫があつて、ある時廓返(くるわがへ)りに馬を連れて、古い素麺箱を一つ、豊橋のさる骨董屋に担ぎ込んだ。
主に口を利くのは蒔(まき)だけで幾は心持その後に控へてゐる風があり、手伝と云つても台所の方にばかりゐて、滅多に人の多勢集つてゐる座敷の方へは姿を出さなかつた。
鳥羽家の子供 (新字旧仮名) / 田畑修一郎(著)
お品(しな)は竈(かまど)の前(まへ)へ腰(こし)を掛(か)けた。白(しろ)い鷄(にはとり)は掛梯子(かけばしご)の代(かはり)に掛(か)けてある荒繩(あらなは)でぐる/\捲(まき)にした竹(たけ)の幹(みき)へ各自(てんで)に爪(つめ)を引(ひ)つ掛(か)けて兩方(りやうはう)の羽(はね)を擴(ひろ)げて身體(からだ)の平均(へいきん)を保(たも)ちながら慌(あわ)てたやうに塒(とや)へあがつた。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
近藤真琴の妻真樹(まき)(前名幸子(ゆきこ))が御母堂の母上の御姉妹です。佐倉藩の吉益という家から出ております。
(いかにやさらば太兵衛一族(まき)) その馬弱くまだらなる
文語詩稿 一百篇 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
ここへ入れて、建業からさらに新手の後(うし)ろ備(まき)を仰がねば、互角の戦いをすることはできまい
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
『摩訶僧祇律』七に雪山水中の竜が仙人の行儀よく座禅するを愛し七巾(まき)巻きて自分の額で仙人の項(うなじ)を覆い、食事のほか日常かくするので仙人休み得ず身体萎(くたびれ)羸(や)せて瘡疥を生ず
かの女は「闇中(あんちゅう)に金屑(かなくず)を踏む」といふ東洋の哲人の綺麗(きれい)な詩句を思ひ出し、秘密で高踏的な気持ちで、粒々の花の撒(まき)ものを踏み越した。そして葉の緻密(ちみつ)な紫葳(のうぜんかずら)のアーチを抜けた。
夏の夜の夢 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
夜闇(よやみ)の庭先の忍逢いに、なんのための面甲かと理解に苦しんでいたが、癩者(かたい)の族(まき)というなら話は至極疏通する。
うすゆき抄 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
須佐之男命が古代の民族の為めに、柀(まき)の木を以て奥津(おきつ)棄戸(すたへ)に将臥(もちふ)さむ具(そなへ)——即ち棺箱を造ることを誨(おし)えたとあるが、それが事実であるか否かは容易に判然せぬ。
本朝変態葬礼史 (新字新仮名) / 中山太郎(著)
人取る魔の淵は音を立てぬ、案外おとなしく秀吉の前では澄ましかえったが、其の底知れぬ深さの蒼い色を湛(たた)えた静かな淵には、馬も呑めば羽をも沈めようという洄(まき)を為して居るのである。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
大きな台どころに大きな炉——くべた焚木(まき)は燃えていても、風通しのいいので、暑さはおぼえさせなかった。
耽溺 (新字新仮名) / 岩野泡鳴(著)
畳一枚ほどに切れている細長い囲炉裡には、この暑いのに、燃木(まき)が四、五本もくべてあって、天井から雁木(がんぎ)で釣(つ)るした鉄瓶(てつびん)がぐらぐら煮え立っていた。
耽溺 (新字新仮名) / 岩野泡鳴(著)
その恩滴(したゝり)は野の牧場(まき)をうるほし、小山はみな歓(よろこ)びにかこまる。牧場は皆(みな)羊(ひつじ)の群を衣(き)、もろ/\の谷は穀物(たなつもの)におほはれたり。彼等は皆(みな)よろこびてよばはりまた謳(うた)ふ
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎、徳冨蘆花(著)
天(あま)つ神(かみ)地(くに)つ祇(かみ)、また山の神海河の神たちまでに悉に幣帛(ぬさ)奉り、我が御魂を御船の上にませて、眞木(まき)の灰を瓠(ひさご)に納九れ、また箸と葉盤(ひらで)一〇とを多(さは)に作りて、皆皆大海に散らし浮けて、度(わた)りますべし
どんな亭主を見つけたか? こいつ、ことによると、経済的独立などと、オフィス通いをしていないとも限らぬ。一番下の真喜(まき)は、それでも、十八、いや、十九だ。なるほど、十九か。
光は影を (新字新仮名) / 岸田国士(著)
彼は、その紙幣と同居している脂臭(やにくさ)い物をポケット糞といっしょに探り出した。それは半分の紙巻(まき)煙草であった。
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)
和歌山市の事件より二、三年も前、佐賀市のある家に、薪木(まき)の天より降りてきたことがあった。これはその家に奉公せる下男が、おもしろ半分に悪戯をなしたことがすぐ分かった。
おばけの正体 (新字新仮名) / 井上円了(著)
宇津も、間木(まき)といふ不思議な老人に出会(でくわ)すまでは、感情に波をうたせるやうな変つたこともなかつた。L字型をした二つの病棟の有様も、彼にはもう慣れてゐた。
間木老人 (新字旧仮名) / 北条民雄(著)
死して魔鬼(まき)の犠牲となる。
教門論疑問 (新字新仮名) / 柏原孝章(著)