“瓠”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひさご69.2%
ヒサゴ15.4%
ふくべ7.7%
フクベ7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たつた一つ取り残しておいた小さなひさごが、引きねぢられたままの蔓と一緒に棚にしがみついてゐて、折柄の風にその不相応に大きな尻を振つてゐるのだつた。
独楽園 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
右方の力士はヒサゴ花を頭へ挿して出たが、瓠は水に縁のあるものだつたので、水の神の所属のシルシらしく、葵は、それに対立する神の一類を示したのだと思はれる。
草相撲の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
「あなたのふくべ」とお杉は云って、持っている瓠を見せた、「いつか預かったまま忘れていた瓠よ、お嬢さんのあがるおいしいお酒があるので、少し分けて持って来たんです」
事実においても、「シヤウ」王家の数代前の御主ヌオシ顥王カウワウ」など言ふ御人は、離宮で作つたフクベを、那覇の市で売らしめた。人之を「王様瓢ワウガナシチブル」と称へて、購ひ求めたと伝へてゐた。
沖縄を憶ふ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)