“負(まか)” の例文
ディオニシアスは遂(つい)にシラキュース人を率いて、それらのアフリカ人と大戦をしました。そして手ひどく打ち負(まか)してしまいました。
デイモンとピシアス (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
嬉(うれ)しくツて/\、雀躍(こをどり)をするやうな足(あし)どりで、「やつちあ場(ば)ア負(まか)つたい。おう、負(まか)つた、負(まか)つた、わつしよい/\。」
山の手小景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
四十男の跡部滿十郎が、お頼(より)を自分のところへ引取るために氣違ひ染みた情熱に打ち負(まか)されて、人間の思ひ付く一番タチの惡い罪を犯したのでした。
ヘヽー何(ど)うでげせう、三朱(しゆ)位(ぐらゐ)には負(まか)りますまいか。坊「焼場(やきば)へ来(き)て値切(ねぎ)るものもないもんだ、極(きま)つて居(ゐ)るよ。金「ナニ本当(ほんたう)に焼(や)けないでも宜(よろ)しいんで。 ...
黄金餅 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
此(こ)の季節(きせつ)を空(むね)しく費(つひや)すことが一日(にち)でも非常(ひじやう)な損失(そんしつ)であるといふ見易(みやす)い利害(りがい)の打算(ださん)から彼(かれ)は到頭(たうとう)打(う)ち負(まか)されて復(また)一所懸命(しよけんめい)に勞働(らうどう)に從事(じうじ)した。彼(かれ)はもう卯平(うへい)と一言(ひとこと)も口(くち)を利(き)かなくなつた。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
侍「なに拾両とか、些(ちっ)と高いようだな、七枚半には負(まか)らんかえ」
「おう、苺(いちご)だ苺(いちご)だ、飛切(とびきり)の苺(いちご)だい、負(まか)つた負(まか)つた。」
山の手小景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)