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退
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まか
ふりがな文庫
“
退
(
まか
)” の例文
やがて
退
(
まか
)
り立ちて、ここの御社の
階
(
はし
)
の下の狛犬も狼の形をなせるを見、酒倉の小さからぬを見などして例のところに帰り、
朝食
(
あさげ
)
をすます。
知々夫紀行
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
滿座の人々感に堪へざるはなく、
中宮
(
ちゆうぐう
)
よりは殊に女房を使に
纏頭
(
ひきでもの
)
の
御衣
(
おんぞ
)
を懸けられければ、二人は
面目
(
めんもく
)
身に餘りて
退
(
まか
)
り出でぬ。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
かくて時刻も移りしかば、はや
退
(
まか
)
らんと聴水は、他の獣
們
(
ら
)
に
別
(
わかれ
)
を告げ、金眸が洞を立出でて、
倰僜
(
よろめ
)
く足を
踏〆
(
ふみし
)
め踏〆め、わが
棲居
(
すみか
)
へと
辿
(
たど
)
りゆくに。
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
ここに置目の老媼、「僕いたく老いにたれば、本つ國に
退
(
まか
)
らむとおもふ」とまをしき。かれ白せるまにまに、
退
(
まか
)
りし時に天皇見送りて歌よみしたまひしく
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
「
百種
(
ももくさ
)
の
言
(
こと
)
ぞ
隠
(
こも
)
れるおほろかにすな」(巻八・一四五六)、「おほろかに吾し思はば斯くばかり難き
御門
(
みかど
)
を
退
(
まか
)
り
出
(
で
)
めやも」(巻十一・二五六八)等の例がある。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
▼ もっと見る
さて我は最早
退
(
まか
)
るべきが、いづくよりか出づべき。水牛の塞ぎたる口の外、この家には口はなきか。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
人目を
憚
(
はばか
)
らずその妻を愛するは唯継が常なるを、見苦しと思ふ宮はその
傍
(
そば
)
を
退
(
の
)
かんとすれど、放たざるを例の事とて仲働は見ぬ
風
(
ふり
)
しつつ、器具と
壜
(
ボトル
)
とをテエブルに置きて、
直
(
ぢき
)
に
退
(
まか
)
り
出
(
い
)
でぬ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
折しも
次間
(
つぎ
)
に人の気配、奥様誰ぞと声かけたまへば、大村でござるといふ声の、噛付くやうに聞こへしにぞ、さてはと奥様お奥へ逃入りたまふに、三もとつかは流しもとへ
退
(
まか
)
らむとしての出合頭
誰が罪
(新字旧仮名)
/
清水紫琴
(著)
茫然として行衞も知らぬ
通路
(
かよひぢ
)
を我ながら踏み迷へる思して、果は
舞
(
まひ
)
終り
樂
(
がく
)
收まりしにも心付かず、軈て席を
退
(
まか
)
り出でて何處ともなく出で行きしが
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
僕もその席に侍りて、先のほどまで酒
酌
(
く
)
みしが、独り早く
退
(
まか
)
り
出
(
いで
)
つ、その
帰途
(
かえるさ
)
にかかる
状態
(
ありさま
)
、思へば死神の誘ひしならん
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
(前略)大宮人の
退
(
まか
)
り出て遊ぶ船には
楫棹
(
かぢさを
)
も無くて
不楽毛
(
サブシモ
)
漕ぐ人なしに (巻三。二五七)
『さびし』の伝統
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
いとをかしくも聞きなさるれば、西行感に入つて在りけるが、期したるほどの事は仕果てゝや其人数珠を収めて御仏をば礼拝すること
数度
(
あまたゝび
)
しつ、やをら身を起して
退
(
まか
)
らんとす。
二日物語
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
ここに大后は、御綱栢を御船に積み
盈
(
み
)
てて還りいでます時に、
水取
(
もひとり
)
の司に使はゆる、吉備の國の兒島の郡の
仕丁
(
よぼろ
)
三
、これおのが國に
退
(
まか
)
るに、難波の大渡に、後れたる
倉人女
(
くらびとめ
)
四
の船に遇ひき。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
西八條殿
(
にしはちでうでん
)
の
搖
(
ゆら
)
ぐ計りの喝采を跡にして、維盛・重景の
退
(
まか
)
り出でし後に一個の
少女
(
をとめ
)
こそ顯はれたれ。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
退
常用漢字
小6
部首:⾡
9画
“退”を含む語句
後退
引退
退出
退去
立退
退引
飛退
退屈
退却
遠退
退校
退避
退治
進退
辞退
退潮
退院
退歩
追退
居退
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