“すん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
81.3%
駿7.3%
4.1%
3.3%
0.8%
0.8%
0.8%
0.8%
0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
とりわけひだりの手がみぎの手より四すんながかったものですから、みの二ばいもあるつよゆみに、二ばいもあるながをつがえてはいたのです。
鎮西八郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
そう駿すんえんのうの間に流行し、昨年中は西は京阪より山陽、南海、西国まで蔓延まんえんし、東はぼうそうじょうしんの諸州にも伝播でんぱし、当年に至りてはおう州に漸入するを見る。
妖怪玄談 (新字新仮名) / 井上円了(著)
大塚の隣屋敷に広い桑畑くわばたけがあって其横に板葺そぎぶきちいさな家がある、それに老人としより夫婦と其ころ十六七になる娘がすんで居ました。以前は立派な士族で、桑園くわばたけすなわち其屋敷跡だそうです。
運命論者 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
家捜やさがしまでして何も見出さぬから最う吾々の役目はすんだじゃ無いか、好い加減においとま仕様しよう、さア君、さア
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
「あは」彼女は感動の余り嗚咽おえつした。「妾の春雄が、ほんとうに……妾をすん配すると……云ったでしょうか……」
光の中に (新字新仮名) / 金史良(著)
いや、やみわすれまい。ぬまなかあてきやうませて、斎非時ときひじにとておよばぬが、渋茶しぶちやひと振舞ふるまはず、すんでのことわし生涯しやうがい坊主ばうず水車みづぐるまらうとした。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
むかすの間貫一はすんですもうとる」
北の方の空は青くすんでいる。遠くに連っている町の頭が犇々ひしひしかさなって固っている。ぎらぎらとするのは瓦家根かわらやねが多いからであろう。翻々ひらひらと赤い旗も見える。長い竿の先に白い旗のひるがえるのも見える。
暗い空 (新字新仮名) / 小川未明(著)
旨とすれば父のいかりはいよ/\強く勘當かんだうゆれん樣もあらねば其儘そのまゝにして過行しが去年父親は死去みまかりしに母は女氣をんなげの心よわき所へ持込もちこみ詫言わびごとせしかば故なくすんで今ははや往通ゆきかよひをなす中に成しに元益は兄といふを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)