“ずみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
40.0%
20.0%
15.0%
10.0%
5.0%
5.0%
5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
元々この重蔵は、ご城下ずみの一浪人、表向き君のご家臣たる者ではござりませぬゆえ、よも後日のるいをご当家へ及ぼすことはなかろうと存じられます。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
べに製造業、紙すきなどから、朝鮮貿易と出かけ、帰って来て大阪で紀州ずみを売り、東京へ引っ越して来てまずガラス屋に雇われ、その次がくつ屋となってこうもり屋を兼ねたと言います。
力餅 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
固より詳知しかたしと雖とも、口碑に隨へば、或時コロボックルの女子貿易の爲アイヌの小屋の傍にきしに、アイヌ共此女をとらへて内に引き入れ、其の手の入れずみを見んとて
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
父さまが鎌倉かまくらにおいでなされたら、わたしらもこうはあるまいものを、名聞みょうもんを好まれぬ職人気質かたぎとて、この伊豆いずの山家に隠れずみ、親につれて子供までもひなにそだち、しょうことなしに今の身の上じゃ。
修禅寺物語 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
あづか養育やういくせしに追々馴染なじむにつれあいまさりしかばいつそ此子をもらひ受んと夫婦相談の上村役人に申入しにぞ早速さつそく其筋そのすぢへ屆けずみの上米三俵をそへて彼捨子を久左衞門へつかはしける依て名を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
きゝコリヤ林藏愈々いよ/\然樣さやうに相違ないもし間違まちがうてはすまぬぞとかたく申わたされ林藏ハイ/\決して間違ひは申上ませんと云ゆゑ役人共しかれば其方早々さう/\栗橋へ案内あんない致せと直樣すぐさま申刻過頃なゝつすぎごろより出立しゆつたつなし三間町の虎松は是より御ようずみなりと申渡し役人は林藏を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
われらが知己、山の真名子たる老画伯よ、おんみは俺に、なんたる深い喜びを与えてくれたことか……。卿の自愛と大成を、俺は心から、大山ずみに祈るものだ。
ある偃松の独白 (新字新仮名) / 中村清太郎(著)
二た刻ばかり後、今日一日の店を仕舞い、借りた物は返し、やとった人には手当をやっているところへ、ガラッ八の八五郎はぬねずみのようになって飛込んで来ました。