“翻々”のいろいろな読み方と例文
旧字:飜々
読み方割合
ひらひら42.9%
へんぺん28.6%
ひら/\14.3%
ほんぽん14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
空っ風が強くて、黄色な砂塵すなぼこりあがっていた。雪が来る前には乾くものだ。道は乾き切って割れている処さえあった。小高い丘の船問屋の高い竿のさきに赤い旗が翻々ひらひらひらめいている。
越後の冬 (新字新仮名) / 小川未明(著)
自然の天心からこれを観れば、青々と生じ、翻々へんぺんと落葉する——それを見るのとなんの変りもない平凡事にすぎますまい
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
萌黄もえぎ淡紅ときいろしどけないよる調度てうど部屋々々へや/″\にあからさまで、下屋したやはしには、あかきれ翻々ひら/\する。寢轉ねころんだをとこはしらつた圓髷姿まるまげすがたぜんはこ島田髷しまだまげ縁側えんがはを——ちう釣下つりさがつたやうにとほる。
飯坂ゆき (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
多々良川の川ぐちまでのあいだ、敵影は見ず、対岸の名島の高地に、はたのぼり、うす煙などが強風下に翻々ほんぽんと狂い舞ッているだけだった。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)