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翻々
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ひらひら
ふりがな文庫
“
翻々
(
ひらひら
)” の例文
旧字:
飜々
空っ風が強くて、黄色な
砂塵
(
すなぼこり
)
が
揚
(
あが
)
っていた。雪が来る前には乾くものだ。道は乾き切って割れている処さえあった。小高い丘の船問屋の高い竿の
尖
(
さき
)
に赤い旗が
翻々
(
ひらひら
)
と
閃
(
ひら
)
めいている。
越後の冬
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
北の方の空は青く
澄
(
すん
)
でいる。遠くに連っている町の頭が
犇々
(
ひしひし
)
と
重
(
かさな
)
って固っている。ぎらぎらとするのは
瓦家根
(
かわらやね
)
が多いからであろう。
翻々
(
ひらひら
)
と赤い旗も見える。長い竿の先に白い旗の
翻
(
ひるがえ
)
るのも見える。
暗い空
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
広い圃の中に出ると、小春日に、虚空を
赤蜻蛉
(
あかとんぼ
)
が
翻々
(
ひらひら
)
と、かよわく飛んでいるのやら、枯れた足元の草の上に
止
(
とま
)
っているのもある。遠く、うす黒き
烟
(
けむり
)
の、大空に溶けるように
上
(
のぼ
)
っているのも見える。
面影:ハーン先生の一周忌に
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
翻
常用漢字
中学
部首:⽻
18画
々
3画
“翻”で始まる語句
翻
翻弄
翻然
翻訳
翻筋斗
翻身
翻案
翻江蜃
翻倒
翻意