“釣下”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
つりさが62.5%
つりさ37.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
船は小さし、どう突立つッたって、釣下つりさがって、互違たがいちがいに手を掛けて、川幅三十けんばかりを小半時こはんとき幾度いくたびもはっと思っちゃ、あぶなさに自然ひとりでに目をふさぐ。
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
中にも目に着いたのは、一面の壁の隅に、朦朧もうろうと灰色の磔柱はりつけばしらあらわれて、アノ胸を突反つきそらして、胴を橋に、両手を開いて釣下つりさがったのは、よくある基督キリストていだ。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
かくてもいまいかりは解けず、お村の後手うしろでくゝりたる縄のはし承塵なげしくぐらせ、天井より釣下つりさげて、一太刀斬附きりつくれば、お村ははツと我に返りて
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
盆前ぼんまへよりかけてあつさの時分じぶんをこれがときよと大汗おほあせになりての勉強べんきやうせはしなく、そろへたるとう天井てんぜうから釣下つりさげて、しばしの手數てすうはぶかんとてかずのあがるをたのしみに脇目わきめもふらぬさまあはれなり。
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)