“釣殿”の読み方と例文
読み方割合
つりどの100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
暮れかかるころに「皇麞こうじょう」という楽の吹奏が波を渡ってきて、人々の船は歓楽陶酔の中に岸へ着き、設けられた釣殿つりどのの休息所へはいった。
源氏物語:24 胡蝶 (新字新仮名) / 紫式部(著)
それから、京極の宿所の釣殿つりどのや、鹿ヶ谷の山荘の泉石せんせきのたたずまいなどが、髣髴ほうふつとして思い出される。都会生活に対するあこがれが心をただらせる。
俊寛 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
「小舎人、小舎人。……おん内庭の御門をひらき、釣殿つりどののおん前へ、遠国の客人が、お館へ献上の馬を、曳いて見せいとの仰せであるぞ。——その、用意な急ぎ候え」
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)