“つりどの”の漢字の書き方と例文
語句割合
釣殿100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
伊豆守仲綱も、激戦のすえ体に多くの傷手を負うと平等院の釣殿つりどので自害した。その首を打った下河辺藤三郎清親は、敵の手に入らぬようにと大床の下へ投げ込んでかくした。
移し植えたあやめはとうに花をちぢらせ、釣殿つりどの近くうぐいすの声が老いて行っても、二人の男は通いつづめた。父の基経もとつねは永い間、ほとんど耐えかねていたように、る日、橘を呼んでいった。
姫たちばな (新字新仮名) / 室生犀星(著)
夏の頃水無瀬殿の釣殿つりどのにいでさせ給ひて、ひ水めして水飯すいはんやうのものなど若き上達部かんだちめ殿上人てんじょうびとどもにたまはさせておほみきまゐるついでにもあはれいにしへの紫式部こそはいみじくありけれ
蘆刈 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)