“基経”の読み方と例文
読み方割合
もとつね100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
運命は父親同士の頭に荒れ狂うているのか、それとも、息子たちがいているとでもいうのであろうか。——基経もとつねは、手をもって制した。
姫たちばな (新字新仮名) / 室生犀星(著)
五年前にフランスへ行って了った、子爵仙波基経もとつね、私はこの男の存在をすっかり忘れて居たのです。この浪曼主義者なら、どんな奇抜な芝居でも打ち兼ねません。
読者は唯、平安朝と云ふ、遠い昔が背景になつてゐると云ふ事を、知つてさへゐてくれれば、よいのである。——その頃、摂政せつしやう藤原基経もとつねに仕へてゐるさむらひの中に、なにがしと云ふ五位があつた。
芋粥 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)