しぬ)” の例文
何と思わ無くとも分ッて居ます、甥の畜生が伯父のしぬるのを待兼て早く其身代を自分の物にする気になり殺したに極て居ます
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
おそらくは無望塔むばうたふにやあらん。住僧の心にはしぬがいやさに無望塔のぞみなきたふなるべし。こゝに無稽むけい一笑いつせうしるして博識はくしき確拠かくきよつ。
眺めては眺めては悲しそうな、悔しそうな、諦められぬ、どうにもなれぬ、しぬにも死なれぬその眼、眼、眼、眼。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
この時にはふもとの村々には大雷雨があって、物を知れる年寄などは又誰れか池で身投みなげをしてしぬんだな、と噂をするのである。しかしてその旅人は何処いずくへ行ったやら再び姿を見ぬ。
森の妖姫 (新字新仮名) / 小川未明(著)
おそらくは無望塔むばうたふにやあらん。住僧の心にはしぬがいやさに無望塔のぞみなきたふなるべし。こゝに無稽むけい一笑いつせうしるして博識はくしき確拠かくきよつ。
第一此罪人を男か女かとお考えなさい、アノ傷で見ればしぬる迄に余ほど闘った者ですが女ならアレほど闘う中に早く男に刃物を奪取うばいとられて反対あべこべに殺されます、又背中の傷はにげた証拠です
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
とてもしぬべき命也、ひきさきころさばころし給へ、もしなさけあらば助たまへと怖々こは/\熊をなでければ、熊はおきなほりたるやうにてありしが、しばしありてすゝみいでわししりにておしやるゆゑ
此老人はつかれてより顔をしかむる間も無きうちに事切ことぎれりしなりと、し真に顔を蹙むる間も無かりしとせば如何いかにして MONISモニシ の五文字をそのゆか書記かきしるせしぞ、しぬるほどの傷を負い
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
しぬいきるかのきはにいたりて此銭を何にかせん、六百にて弁当をうり玉へといふ。
しぬいきるかのきはにいたりて此銭を何にかせん、六百にて弁当をうり玉へといふ。