“見棄”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
みす84.0%
みすて16.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それから数分後に、私はそのおおきな岩をのあたりに見ることのできる、例の見棄みすてられたヴィラの庭のなかに自分自身を見出みいだした。
美しい村 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
しかし私はそう容易たやすく彼を見棄みすてるほどに、兄さんを軽んじてはいませんでした。私はとうとう兄さんを底まで押しつめました。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
其時余は始めて離別した第一の細君を後からなつかしく思う如く、一旦いったん見棄みすてたペリカンに未練の残っている事を発見したのである。
余と万年筆 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
あの華やかな「東京」を見棄みすててこんなネオンライト一つない町に、進んで来たわけではなかったが、医者に相当ひどい神経衰弱だ、といわれたのを機会しおに、失恋の東京から
腐った蜉蝣 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)