“形象”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かたち50.0%
イマアジュ18.8%
けいしやう6.3%
けいしょう6.3%
ビルト6.3%
フィジィク6.3%
フィジイク6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
靈魂よ、汝の輪廓に這ひよる脆い華奢おしやれな獸の哲理を知れ。翼ある聲。眞實の放逸。再び汝はほろぶる形象かたちに祝福を乞はねばならぬ。
聖三稜玻璃:02 聖三稜玻璃 (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
「私はそこにぢつと立止まつてゐた、動かずに、見つめつつ、呼吸しつつ、形象イマアジュと匂の彼方に私の思考とともに行かうとしながら……」
プルウスト雑記:神西清に (旧字旧仮名) / 堀辰雄(著)
づばけものとはどういふものであるかといふに、元來ぐわんらい宗教的信念しうけうてきしんねんまた迷信めいしんからつくされたものであつて、理想的りさうてきまた空想的くうさうてき形象けいしやう假想かさう
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
ただ形象けいしょうのみからはいずれがおすともいずれがめすとも弁じがたかったけれども、若者は、いつも先に立っていくのがおすで
おしどり (新字新仮名) / 新美南吉(著)
俺の心の世界では一つの表象フオルシテルングが他の無數の表象を伴ひ、一つの形象ビルトが他の無數の形象を伴つて來る。
三太郎の日記 第一 (旧字旧仮名) / 阿部次郎(著)
長いあいだの放任によって彼の心に及ぼした影響——灰色の壁と塔とそれらのものが見下ろしているうす暗い沼との形象フィジィクが、とうとう彼の精神モラルにもたらした効果——に関して
この島の忌わしい形象フィジイクが私の官能に作用し、意識の深いところで逃れられぬ不幸な運命を感じていたのだった。
海豹島 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)