化粧よそお)” の例文
知っていてその化粧よそおいを直して来たこまかさが、経之にやはり並大ていのはぎ野でないことを、このことだけを見立てても、わかった。
野に臥す者 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
美女が化粧よそおえば一層いっそうにおいをし醜女がとりつくろえば、女性らしい苦労が見えて、その醜なのが許される。
女性の不平とよろこび (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
彼女の髪には、元日の化粧よそおいもなかった。着物もみだれ、足も素はだしなのである。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)