“やち”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ヤチ
語句割合
谷地76.0%
乞食女4.0%
夜螭4.0%
4.0%
家地4.0%
野地4.0%
野雉4.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
谷地やちで(湿地で葦のような草の根のかたまりだけがとびとびにかたまって谷地坊主と云われて居、そこをつたわって歩く)
「上海の乞食女やちにだってアンナのは一人も居やしないわ。どんな男でもあの肘の黒いトコを見たら肘鉄ひじてつを喰わないうちに失礼しちゃうわ」
超人鬚野博士 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
夜螭やちのごとくに栄三郎の隙をうかがって入りこみ、小刀坤竜丸をさらって逃げ去った櫛まきお藤は、この深夜の雪を蹴って、そもいずこへ消え去ったのであろうか?
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
で、胴肩を一つにゆすり上げて、(大胆ものめが、土性骨の太いやちや。主人のものだとたかをくくって、大金を何のかすとも思いくさらん、乞食を忘れたか。)
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
屋敷または家地やちというのと、垣内との関係をまず考えてみるのが順序ではないかと思う。
垣内の話 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
野地やちだもの梢もふくらんだ
サガレンの浮浪者 (新字新仮名) / 広海大治(著)
支那に路上春をひさぐのぢよ野雉やちと云ふ。けだし徘徊行人かうじんいざなふ、あたかも野雉の如くなるを云ふなり。邦語にこの輩を夜鷹よたかと云ふ。ほとんど同一てつに出づと云ふべし。野雉の語行はれて、野雉車やちしやの語出づるに至る。