“ヤチ”のいろいろな漢字の書き方と例文
ひらがな:やち
語句割合
濕地50.0%
湿地50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この原野全體が濕地ヤチであるのだから、その全體を乾燥させる爲めの大排水工事をしない以上は、かれが動かす鍬さきから、不毛の濕りが
泡鳴五部作:04 断橋 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
そして多くの人々の返り見ない、こんな泥炭の大濕地ヤチにも、小開墾者が寂しく住んでゐるのかと思ふと、そのともし火は義雄自身の樣な一文なしの寂しみを表してゐる。
泡鳴五部作:04 断橋 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
最早もう人気ひとけは全く絶えて、近くなる時斗満の川音を聞くばかり。たかなぞ落ちて居る。みちまれに渓流を横ぎり、多く雑木林ぞうきばやし穿うがち、時にじめ/\した湿地ヤチを渉る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)