“雑木林”のいろいろな読み方と例文
旧字:雜木林
読み方割合
ぞうきばやし83.9%
ざふきばやし9.7%
マッキオ3.2%
さふきばやし3.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
唯潔癖な彼女は周囲の不潔に一方ひとかたならずなやまされた。一番近いとなりが墓地に雑木林ぞうきばやし、生きた人間の隣は近い所で小一丁も離れて居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
畫題ぐわだいは『自然しぜんこゝろ』と謂ツて、ちらしがみ素裸すつぱだかわかをんなが、新緑しんりよく雑木林ざふきばやしかこはれたいづみかたはらに立ツて、自分のかげ水面すゐめんに映ツてゐるのをみまもツてゐるところだ。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
こ暗い雑木林マッキオの中にかすかに切り開かれた『蛇の道セキエール』をくぐり抜け、黒柳の生えた大きな谷の縁を半日も廻って行くのである。
すると或晩秋の朝、彼は雑木林さふきばやしの中を歩いてゐるうちに偶然この猫を発見した。猫は丁度ちやうど雀を食つてゐた。彼は腰をかがめるやうにし、何度も猫の名を呼んで見たりした。
貝殻 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)